こんにちはオムライスです。
『切腹』により無事に第一子を出産した嫁の話の続きです。
当時の私は江戸川区に住んでおり職場は江東区。
江東区出身の人間からは「川向こうの人」と迫害を受けていました。
江東区の人は「江戸川住民を川向こうの人」と言います。
「江戸川を越えてくる民」という意味です。
いつも通りに出勤した私はいつも通りに仕事をしておりました。
お昼前に「店長！奥さんから電話です！」
携帯を見ると山ほどの着信履歴。（怖！！）鬼電です。
まるで気づきませんでした。
何で嫁が？職場の電話番号知ってるんだ？と最初は思いましたが、
「出産に備えて、緊急事態の時用に嫁に名刺を渡していたことを思い出しました」
「破水したーーー！」とのこと。
「へー、そうなんだー。。。。」
「？？？破水？」「それってやばくない？、、、、、」
「ベイビーを保護してる羊水が出たって事だよな？？ベイビーがやばい！！」
そう思った私は速攻、自宅に戻り嫁を車に乗せ病院に向かいました。
病院に到着して事情を伝えるとVIP待遇（破水が効いたのでしょう）で直ぐに「産婦人科」の緊急外来へ。
当日の緊急外来医師は「新米の半分研修医の女性でした。」
「これは陣痛が始まっています！でもまだ弱いのですぐに陣痛促進剤を打ちまっす！！！」
「ご主人はこのままここで待機してください！」との事でした。
陣痛促進剤？陣痛を促進させる薬だよね？
「？？？待機？？？」なんだそれ？
「あのーーー、、、待機するのは解りましたが、あくまでも一個人の質問として質問させてください。先生がこう言った！からとか抜きにして、陣痛促進剤を投与してから子宮口が開いて陣痛が大きくなりいざ！出産ってなるにはどれくらいの時間が掛かります？？あくまでも参考で構いません。」と質問しました。
その新人と思われる医師はこう答えました。
「あくまでも一般論ですが ❶その妊婦さん ❷薬剤投与量、❸その人のその日の体調、❹全てに起因しますが、おおむね、最低でも8時間は掛かると思われます」との回答。
時計を確認すると午後1：30。
後、８時間かーーーーーー、、、長いなー
夜の9時30分？
映画4本分かー まだ全然大丈夫だなー
お昼食べてないし。お腹減ったし
そして大気は何よりも暇だ
まだまだ全然先だし仕事もあるし、職場に一旦戻ろう！
と決めた私は妻を病院に残して車で職場に戻りました。
義母が出産の立ち合いの為に病院に来てくれていましたので大丈夫だと思い
義母にもその旨を報告して職場に戻りました。
職場までは車で約1時間掛かりました。
「戻ったよー！！」と言った私に職場スタッフから
「ねーーー？何があったの？どういう事？？」ちゃんと説明してください！と
言葉攻めの嵐。
嫁が妊娠しているなんてことを知らない職場のスタッフ達は何が起きたのか知りたくて
ワイワイ騒いでおりました。
そこで初めて「嫁が妊娠してて今さっき破水したから病院連れて行った。」
と告白。
みんなの大ブーイング「なんでそんなに大切な事知らせないで仕事してたのよ！！」
と皆に攻められまくりました。
「奥さん大変なのに！」と女性陣。
「本当に！大切なことは一切話してくれないんだから！」と散々怒られました。
その時です。
私の携帯が鳴りました。
〇○病院からで「奥様の様態がすぐに出産（帝王切開）しないといけない状態です。直ぐに病院に戻ってください！旦那様の手術許可の署名がないと手術を開始出来ません！」
「？？？？？？？？？？？？？」
8時間だよね？？？？？？？？？
なんだそりゃ！！
職場に戻ったのにも関わらず、到着30分足らずでまた病院からの呼び出しです。
義母が電話口で
「いつ、病院に戻るの？旦那さんのサインがないと手術が出来ないみたいなの。
早く来て！」との事。
義母から責められました。
「俺の代わりにお母さんサインしてよ！」と頼むが
病院は応じず。
最低、8時間って言ったじゃん！
まだ2時間じゃん！
と心の中で突っ込みを入れつつ病院に直行。
嫁は人工呼吸器につながれており、シャレにならない状況で「手術許可のサイン」
を待っておりました。
先ほどの新米女性医師は「陣痛促進剤の配分を多くしたのが原因かもしれません」
と顔色真っ青でわたくしに説明していました。
明らかに「陣痛促進剤の量を間違えた」のだと確信しました。
彼女は震えていました。
無事にサインを終えてそのまま手術室へ直行
出産担当チームの医師たちは総勢なんと！20名でした。
2時間後に無事に出産を終えて頂きました。
事前にチーム編成されていた特殊部隊により、
何とか無事に1900グラムの男の子を出産することが出来ました。
保護容器で完全密閉されたベイビーを見たときは「うーーーん頑張った！！」
と素直に喜び、次に人工呼吸器とか色々なものでがんじがらめにされた嫁が
担架で運ばれて来た妻を見た時に「重症患者？」そう思いました。
その後、主治医の部下の医師による手術説明が行われました。
執刀した医師の眼鏡のフレームに妻の返り血がべったりとついていたのが今でもリアルで印象的でした。
普通分娩での出産を出来ない人は本当に命がけだという事を痛感しました。
言うなれば！正に「サムライ出産」でした。
妻に感謝。ベイビーに感謝。先生方に感謝です。
我、妻はラストサムライだと感じた瞬間でもありました。
よく頑張った彼女に感謝ですね。
ありがとうございました！
母子ともに健康でその後退院出来ました。
1900グラムで生まれた長男は現在
中学校1年生になり身長176センチ
大きく育っています。
その当時の入院費は120万。
そのうちの80万円は株式投資した収益で支払いました。
株式投資、出産を経験したわたくしは更に本を読み漁ります。
不動産投資へのスタートが始まります。
